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「蝉しぐれ」ロケ地紹介

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<山形県>

 山形の羽黒町にはオープンセットがある他、鶴岡近辺で数多くのシーンの撮影が行われた。6月24日出羽三山のひとつ羽黒山の頂上に続く石段で、子役・文四郎が捕らえられた父に最後の別れを告げにいく竹矢来の門のシーンを撮る。重要文化財国宝の“五重塔”や天然記念物の“爺杉”という巨木がある。途中には茶屋もあり鳥海山や庄内平野が一望できる。7月1日湯野浜海岸を見下ろせる草の生い茂った土手で文四郎と与之助が密談中、兵馬とすれ違うシーンを撮影。眼前に広がる日本海ときれいな砂浜、海に沈む夕日が魅力だ。そして景観の美しい湯野浜温泉がすぐ側にある。7月3日旧風間家住宅「丙申堂」の離れで、文四郎とおふくの再会するシーンを撮影。藩の御用商人で、鶴岡一豪商となった風間家。明治時代に建てられた丙申堂は商家の特徴を残している。美しく手入れの行きとどいた庭園は必見。

山形の羽黒町オープンセット

オープンセット

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<滋賀県>

 7月11日琵琶湖と細い水路でつながる内湖のひとつ西の湖で舟に乗った文四郎を撮影。一帯に広がる葦の群生は、葦工芸品に利用され、昔から人々の暮らしを支えてきた。7月15日犬上郡にある西明寺で、欅御殿の門前という設定で磯貝を訪ねる文四郎を撮影する。本堂は鎌倉時代の建造物で国宝第一号に指定されている。千本を越えるもみじの名所としても有名で、10月から11月までは観光客が絶えないという、美しい場所だ。7月16日文四郎、ふくが船頭の権力の案内で追手から逃げる橋の下のシーンは八幡堀で撮影。こちらは時代劇の撮影に度々使われている。4月には桜が6月には花菖蒲が堀の周りを艶やかに彩る。近江八幡の水郷めぐりは都会の喧騒を忘れさせてくれるそんな場所だ。8月16日には400年前の姿をとどめる天下の名城、彦根城の大手橋と梅林で撮影が行われた。

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<東京>

 7月18日目黒区にある八芳園で、文四郎、逸平、与之助が居酒屋から出て話をしながら歩くナイトシーンを撮影する。都心にある広大な敷地は、江戸時代に大名の屋敷があった。結婚式場で有名なこの八芳園は、当日も披露宴が行われていた。7月26日から8月2日まで成城にある東宝スタジオでふたつのセットに建てられた欅御殿と長屋の撮影を行う。欅御殿は完成するのに10日を費やした。美術監督によると艶っぽくて遠慮深い、赤でも朱でもない色合いをポイントに使ったそうだ。父が切腹を命ぜられ藩からの命令でボロ長屋に移された文四郎と母登世が住む市井を再現。庭や池、路地、洗い場も朽ちた風合いを出した。

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<千葉>

 炎天下の7月20日成田市の房総のむら≠ナ藤次郎の家のシーンを撮影。ここは巨大体験型博物館だ。江戸時代後期から明治初期までの商家、武家屋敷、農家など当時の景観を再現している。日陰が全く無くかつら≠保護する為に本番以外はタオルを頭にのせてリハーサルを行った。8月9日少年・文四郎が父の遺体を載せた荷車を引くシーンを商家の街並みで撮影した。扮装した30名のエキストラも加わり、街道は賑わいを見せるが、人々から冷たい視線をあびる文四郎の姿は胸が締め付けられるぐらい哀しい。

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<茨城県>

 7月21日、22日水戸市の弘道館をお借りしての撮影。この弘道館は水戸藩九代藩主・徳川斉昭が建てた日本最大の藩校だ。敷地内にある正庁の間は里村の屋敷の一室として撮影。部屋にあるもの全て、傷をつけないよう慎重に取り扱った。対試場では文四郎と兵馬の奉納試合の撮影を行った。暑い炎天下の中、ピーンと張り詰めた空気が流れていた。8月6日は少年・文四郎、逸平、与之助、3人の道場帰りという設定を弘道館裏で撮影した。

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<京都府>

 7月12日山科にある随心院は里村家の屋敷と表側の道という設定で撮影。7月13日の夜は随心院横の林道で追手から逃げる文四郎とおふくを撮影。8月17日は左京区の平安神宮側の真如堂で、兵馬に斬られてしまう青木をどしゃぶりの雨の中撮影した。

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<長野県>

 8月12日長野県松代にある松代藩の藩校、旧文武学校の道場をお借りしての撮影。さすが長野だけあって風が気持ちいい。石栗道場という設定で少年時代の文四郎たちの稽古シーンを撮影する。前日、殺陣のリハーサルをしたが、なかなか監督のOKがでなかった。負けず嫌いの石田卓也(文四郎)は、当日は絞まった表情で登場。元気のいい声が道場に響いていた。

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